2017年 07月 23日 ( 1 )

出産レポ②


前回からの続き。


1:00、分娩スタート

時間的な感覚は記憶にないのだけど、

どんどん痛みが強くなっていったのは覚えている。

時計を見る余裕も無かったけれど、

まだ途中までは自力でトイレに行けていた。

といっても、トイレは部屋内にあるのでベッドを降りたらすぐ傍なんだけど。

夜間担当の助産師Kさんが、たまに部屋に来てくれて

腰をさすってくれるのがとてもありがたかったなあ。

Kさんがいないときは大さんが腰を押してくれた。


お尻の穴をテニスボールで塞ぐと痛みが和らぐと聞いていたけど、

私の場合は腰(お尻の穴より少し上の方)をひたすら指で押してもらうのが効いた。

体勢は基本は横向きに寝ていて、

陣痛の波が来たら上半身を起こしてベッド柵にしがみついて痛みを我慢した。


明け方5時くらいだったか、助産師Kさんに

「体力勝負だから何か食べておいた方がいいよ、食べたいもの無いの?」と聞かれ、

大さんに病院内のコンビニでプリンを買ってきてもらった。

陣痛の合間にそのプリンを食べさせてもらって、

「あー美味しい、幸せ」と言った記憶がある。

甘さが体中に染み渡って本当に美味しく感じたんだよね。

でも今から考えると、幸せだと思えたのはまだこの時は余裕があったからなんだなあ。


7:00、医師の内診

助産師Kさんに、

「7時になったら先生が来るから内診してもらおう。

子宮口4cmくらいは開いてると思うよ」と言われていた。

こんなに痛いのに、まだたったの4cmなの!?無理無理無理!と思っていた。

(子宮口が10cm開かないと赤ちゃんが生まれてこない)

が、いざ内診してもらうと(この時初めて見る女性の先生だった)、

「10cm開いてるね、よし、分娩行こう!」

との判断。

それを聞いた瞬間、

「よし!もう10cm開いてたんだ!この痛みがマックスなんだ!

これなら我慢できる痛み!しかももう終わる!」

と心の中でガッツポーズ。

助産師Kさんにも、

「10cmいってたね、スピード出産だね。9時までには生まれるよ、頑張ろう!」

と言われる。


LDR室に色々な機材が運び込まれ、

色々な人が出たり入ったりで急に慌ただしくなる。

大さんは両親へ電話し、もう生れるみたいと言っている。

あーいよいよなんだ、と思った。


9:00、あれ?生まれてないよ・・・

そもそもいきみたい感じがない。

いきみたい感じがわからない。

この時点で促進剤入れましょう、と言われる。


先生曰く、

「子宮口は開いているけれど赤ちゃんがまだ十分に下りきっていない。

骨盤の中に入りきれていない。

通常、子宮口が10cm開いたら2時間以内には赤ちゃんが生まれてくるものだけど、

現時点で生まれていないし、

このまま様子を見ていても、陣痛が弱まってくるだけで

いきむ力だけでは赤ちゃんが下りきれないので

促進剤を入れましょう。」

とのこと。


ここまで来て促進剤か、と思ったけれど、もはや拒否できる状態ではない。

こんな説明を聞いている間にも陣痛の波が当然襲ってくる。

もうとにかく早くこの痛みから解放されたい、という一心でした。

促進剤投与の同意書には夫にサインしてもらい、

促進剤の準備を待つことに。

その間に、夜間をずっと支えてくれた助産師Kさんが勤務時間終了との事で

昼間担当の助産師Mさんと交代。

Mさんがとても丁寧に挨拶してくださったのに、

もう辛くてまともに挨拶もできなかった。

すごく感じが悪かっただろうなあと今になって思い返す・・・。


10:00、促進剤投与

すぐに促進剤投与されるものかと思ったのに、

色々と準備があるのか実際に入れ始めたのは1時間くらい経ってからだったと思う。

促進剤入れたくない、と思っていたはずなのに、

入れてもらわないと次のフェーズに進めないので、

この時は早く入れてくれ、早くー早くーとずっと思っていた。


10時頃、ようやく促進剤投与開始されるも、

少しずつ量を増やしていくとかで、

促進剤を入れたからすぐに産める、というものではないらしく、

この終わりの見えない状態というのがすごくつらかった。

子宮口の開き具合だったら、

今6cmだからあと4cm, 8cmまで開いたからあと2cm というように

多少なりともゴールまでの目安がわかるものだけど、

この段階での私にはいったいいつになったら、

あとどれだけ待ったら産めるのか、

その尺度が無くて精神的にもとてもつらかった。


肉体的にも当然辛い。

促進剤を入れ始めたわけだから、陣痛がさらに増して本当に辛い。

夜中から朝にかけての陣痛より、促進剤投与後の陣痛の方がさらに辛かった。

よくどんな痛み?と聞かれるけれど、

私の場合は腰が砕けてしまうかのような痛みだった。

内側からとてつもない力で押されていて、

その力でついに腰が粉々に砕け散るんじゃないかって感じ。

その内からくる力を、外から大さんに押してもらって押し戻す感じにすると

多少なりとも痛みが和らぐ気がして、

とにかく陣痛の波が来るたびに、

「きたきたきたきた」と合図して腰を押してもらっていた。


13時頃、両親着。

朝電話を受けて、もう生れてるだろうと思って病院に来てみたら

私がまだウンウン唸っているので驚いたそうだ。

私に付き合って、昨晩から一睡もしておらず食事もとれていない大さんを気遣って、

母が付き添いを変わるからお昼を食べてきて、と大さんと父を送り出した。

大さんが居なくなってからは、代わりに母が腰を押してくれるのだけど、

母の力では弱くて、もっと強く押して!もっと!と要求していたらしく、

母も汗だくで精いっぱい押してくれてたみたい。

(翌日お見舞いに来てくれた時に、両腕が筋肉痛だわ~と言っていた・笑)


担当の助産師Mさんは、まだ若いのにとても落ち着いた感じの優しい助産師さんで、

赤ちゃんが下りてきやすいから、と色々な事をしてくれた。

足を温めたらいいと、ベッドに寝ているのに大きな桶を持って来て足湯をしてくれたり、

たまに体勢を変えた方がいいと、寝転ぶ向きを変える手伝いをしてくれたり、

陣痛椅子?のようなものを持って来てくれたり。

あとは動き回ることで赤ちゃんが下に下がると言って、

部屋の外のスペースを歩かせてくれた。

とはいってももちろん一人では歩けないので、

点滴のような棒?を支えに、腰を曲げて休み休み亀のようにノロノロと。

それでも陣痛の波が来ると動けないので、その場で止まって痛みに耐えて・・・

という感じなので、普通の人だと10秒くらいで歩き回れるそのスペースを

15分くらいかけて、汗だくになりながら歩いた。

あとは、すごく頑張られていますね、とか、

泣き叫ぶ妊婦さんが多いのに、レイコさんはとっても冷静で落ち着かれていますね、とか

とにかく優しい言葉をたくさんかけてくれて、

自分より明らかに年下のこのMさんに、本当に色々助けてもらったのでした。


思い返すと本当に恥ずかしいのだけど、

この時点ではもう自力でトイレに行けないので導尿管を挿してくれたり、

お尻の穴をぐっと押してくれたり、

もうされるがままでした。

Mさんが他の用事で退室すると心細くて、

戻ってきたときには

「どこにも行かないでください、ずっとそばにいてください」

とお願いしたり。

体力勝負だから何か食べたほうがいいと言われ、

大さんに買ってきてもらったコンビニおにぎりとリンゴジュースを

陣痛の合間に1時間くらいかけて食べたのもこの頃。

最後の方にはおにぎりが乾燥してパサパサになっていたのを覚えている。


14時頃、女医さんの診察

まだだね、もう少し様子を見ましょうと言われる。

このあたりでもう限界が来てしまって、ついに弱音を吐く。

助産師Mさんに、「もう無理です。もう限界なんです。」と言ってしまった・・・!

吸引分娩してもらえないですか、と聞いてみると、

まだ吸引できるほど赤ちゃんが下りてきていないんです、と言われ愕然とする。

そしてついに言ってしまったこの言葉、

「帝王切開してもらえないですか。」。


帝王切開(しかも予定ではなく緊急)のリスクがあることを承知しながらも、

とにかくこの痛みから逃れたい一心で出てしまった言葉。

赤ちゃんのことを考えもせず、自分本位だったなあと今なら思えるけれど、

陣痛の苦しみの中にいたこの時の私はもう耐えられなくて言ってしまったんだよね。

医療上必要というわけでもなく、妊婦の希望で帝王切開にするなんて聞いたことがないし、

そんな希望が通るわけがないとわかっていつつも、言わずにいられなかった・・・。

あーほんと後悔だなあ。

もちろんそんな要求が通るはずもなく。

Mさんに、頑張りましょうね、と励まされて終わりました・・・。


この頃が本当につらさのピークで、他にも色々弱音を吐いたなあ。

自分で覚えているのは、

「もう終わりにしたい。」

「もう止めたい。」

「もう限界。」

そんなことを何度も口走った。

赤ちゃんも苦しんでいるのに、自分のことしか考えられなかったなあ。

弱いな、自分と思った。


でもこの時に救われたのは、大さんが、

「しんどいよな。つらいな。お前はすごく頑張ってるよ。」と

私の弱音に同意してくれたこと。

「そんなこと言わずに頑張れよ」と言わなかったこと。

これがすごくうれしかった。

この時励まされていたら、

こんなに頑張ってるのにもう頑張れない!と反抗したくなったと思う。

でもしんどい、つらい、その気持ちに同調してもらえたことで

ああわかってもらえてるんだ、という安心感が得られたのかな。

こんなこと言ってちゃいけない、今さら止められないんだから産むしかない、

という前向きな気持ちに切り替えることができた気がする。


長くなってきったのでパート3に続く。


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by reiko-204 | 2017-07-23 18:22 | 産-出産レポ | Comments(0)