2017年 07月 26日 ( 1 )

出産レポ③

前回からの続き。


15時頃、再度女医さんの診察。

いきみの練習をします、とやり方?を教わる。

結構きつめの口調の先生で、

「目をつむらない!」「もっと力を入れて!」と色々言われるのが多少怖かった・・・。

少し練習した後、この先生が

「分娩行きましょう。ハイリスクで。」

と一言。

その一言で急に周囲が慌ただしくなり、

何事かと思っていると、ハイリスク分娩室なる部屋へ移動するとの事。

これまでいた部屋もLDR室で分娩可能なのに、

なんでだろう?と思っていたら、説明が。


今いきみの練習をしていたら、赤ちゃんの心拍がだんだん下がってきたと。

とりあえずハイリスク分娩室で一度いきんで経腟分娩を試みるけど、

それによってさらに赤ちゃんの心拍が下がるようなら緊急帝王切開します、と。


えー!今さら帝王切開!?これだけ陣痛で苦しんでおいて、

今から帝王切開してお腹を切られる痛みも経験しなきゃいけないわけ?

勘弁してよー

というのがその時の正直な感想でした。

破水して、陣痛もあって、帝王切開もするなんて

出産フルコースじゃん!

そんなフルコース要らないよー

と。


心の中でそう思っていても、もう周囲は経腟分娩と帝王切開と

両方の可能性に向けてバタバタ準備しているし、

私もベッドのままハイリスク分娩室なるところへ移動させられている。

もうなにがなんやらだけど、とにかく赤ちゃんが無事に産まれて来さえすれば、

そしてこの地獄のような苦しみから解放されるなら

もうなんだっていいや、とにかく早くなんとかしてくれ

という心境に。


ハイリスク分娩室の分娩台には自力でよじ登って横たわったものの、

そこからまたしばらく待たされた。

たぶん1時間弱くらい待ったんじゃないかな?

周りの先生方が携帯で色々連絡を取り合っているようで、

「最短16時?16時ね!」と言い合っている声が聞こえてきた。

なにが16時なんだろう。先生の手が空かないのかなとか考えつつも、

1分間隔(?)くらいで襲ってくる陣痛にひらすら耐える。


全身汗だくで、握りしめていたタオルハンカチがぐしょぐしょになっていて、

若い看護師さんがずーっとウチワで煽いでくれていて

それがとてもありがたかった。

すごい形相で、汗をだらだら流して、下半身丸出しで、

恥ずかしいことこの上ない体勢なんだけど

もうそんなことにかまっていられないくらい、

痛みに耐えるので精いっぱいだった、


そんな準備中、一度夫が入室してきて手を握ってくれたけど、

その後すぐに出されていた。

この時どうして外に出されたのかいまだによくわからず。


16時頃、分娩開始。

ようやく準備が整ったのか、今から産みますよと声がかかる。

まだ赤ちゃんの頭が奥にあるとかで、吸引器を入れますと。

そして会陰切開もされる。

ただ陣痛が痛すぎて、切開の痛みはほとんど感じず。

そしてなんだかよくわからない大きなものを子宮に入れられる。

そして上からも赤ちゃんを押しますから、と

これまで健診でずっと診てくれていた女の先生が

文字通り体ごと私の胸の上に乗ってきてお腹をギューギュー押してくれた。

もちろん重くてしんどいんだけど、

それよりも赤ちゃんが出てこようとしているその痛みが尋常ではないくらい痛くて

今までは陣痛が来ても叫んだりはせずなんとか耐えていたけれど、

この時はもう自然と「痛い痛い痛い!」と声に出てしまった。


脚を開いて!

お尻を浮かしちゃだめ、台にちゃんと付けて!

体を丸めてお腹に力を入れて!

目は開けて!

と、分娩台の周りにいる7-8の先生や助産師さんに方々から声をかけられ

必死でその通りにしようとするんだけど

痛すぎてどうしてもお尻が浮いてしまうし目が閉じてしまう。


1度目のいきみで、今までにない痛みを感じた。

汚い話だけど、トイレの大がメリメリと出てくる感覚。

あまりの痛みで「むり、痛い」と途中でいきむのを止めてしまった私。

もうそこまで赤ちゃんきてるから頑張って!

次に陣痛が来たら教えて!

と言われる。


つかの間の休憩(10秒くらい?)後、また陣痛の波が。

指示通り、きたきたきた、と声に出して

渾身の力を振り絞ってお腹に力を入れると

赤ちゃん出てきたよ!目を開けて!

と言われ、うっすら目を開ける。

股から何かが出てくる感覚とともに、赤ちゃんの頭が見えた!!!


しばらく静寂。

赤ちゃんが泣かない!?

と思った瞬間、か細い泣き声が。


あー生まれたんだ・・・・

終わったんだ・・・


力尽きる。

赤ちゃん誕生!午後4時11分!との声が聞こえてきた。

脱力。

そしてされるがまま。


胎盤を取り出しますから、と先生に代わって助産師Mさんが足元に来て

何やらグリグリと取り出そうとしている。

なにかにひっかかっているのか、エコーを見ながらかなり長時間グリグリ。

その後、会陰縫合。

会陰が固かったのと、赤ちゃんの頭がかなり大きかったので

かなり奥まで切開しています、と言われ

麻酔はしてあるけど奥までは効いてないからちょっと痛いけど我慢して、と。

縫合にもかなり時間がかかり、確かに相当痛いのだけど、

私の分娩台の隣で、小児科の看護師さんたちに綺麗にしてもらっていた赤ちゃんが

カンガルーケアで私の胸の上にやってきて、

その顔を見ていたら、縫合されている痛みはあまり感じなかった。

痛いんだけど、赤ちゃんが出てくるときの痛みと比べると全然マシ。


真っ赤な顔をした赤ちゃん。

小さい。

ほぎゃほぎゃと言っていて、くねくねしている。

涙は出なかった。

なんだか夢の中にいるようで、ぼんやりとした感覚だった。


縫合が無事に終了し、全身を濡れたタオルで拭いてもらっている間に

夫が一度入室してきた。

赤ちゃんを見て感動してるのかと思いきや、

「うわ、くせ毛だよ。しかもなんか斜視っぽくね?」

と。

この最初の一言を私は一生忘れないよ。

照れ隠しなのかもしれないけど、

苦しい思いをして産んだ子を見た最初の一言がそれなの、って思った。

感極まって泣いたり、産んでくれてありがとう、とかよく頑張ったねとか

そういうことを言ってくれる人ではないのはわかっていたけど、

でもなんだか拍子抜け。

そしてすこし悲しかった。


結局ハイリスク分娩室を出たのは出産から1時間が経っていた。

ベッドのまま、元のLDR室に運ばれ、

その後小さなベッドに入って赤ちゃんが運ばれてきた。

そしてMさんが私の隣に寝かせてくれた。

夫と両親が部屋に入ってきて赤ちゃんとご対面。

両親、特に母がひたすら小さいねえ、可愛いねえと言っていた。

夫はビデオカメラを回したり写真を撮ったり。

心無い発言に私は勝手に傷ついたけど、

赤ちゃんに対する愛情はあふれ出していたみたい。

写真を撮ってひとしきり堪能したあと、18時頃両親と夫が帰宅。


赤ちゃんとふたりになると、初乳をあげてくださいと言われ、

初めて赤ちゃんの口にお乳をふくませた。

さっき生れてきたばかりなのに、一生懸命吸おうとしていて

なんて可愛いんだろうと思った。


19時頃、大部屋に移動。

夕飯が運ばれてくる。

22時までに尿が出なければ導尿管を入れますと言われ、

もう勘弁してほしいとの一心でひたすらトイレに籠ってがんばる。

出産後最初の尿を出すのが本当に怖かった。

もちろん傷跡がズキズキして超痛いので

ほんとにこんな状態で尿が出るの!?と思ったけど、

22時過ぎにやっとちょろっと出たので、導尿管はなんとか免れた。


21時頃、赤ちゃんが部屋に連れられてきて授乳。

やり方がわからず、もたもた。

あー私この子を産んだんだ。

不思議だなあ。

そんなことを思いながら22時半ころ就寝。

こうして私の人生で一番長くてつらい一日が終わったのでした。


201年2月21日 16時11分、オウジ誕生。

体重3128g, 身長50cm. 頭囲35cm, 胸囲31.55cm.

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by reiko-204 | 2017-07-26 15:00 | 産-出産レポ | Comments(0)